屋根をみれば車のすべてがわかる
屋根をみればすべてがわかる。買取車両の善し悪しは、屋根をみればその車のすべてがわかる、そういっても決して過言ではありません。なら、何がわかるんだ、そう思われることと思います。
まず一点は、その車の保管状況ですね。屋外なのか、屋内なのか、西日が当たる場所なのか、雨が当たりやすい場所なのか、屋根の状況でそれらはすべてわかります。紫外線による劣化、雨染み、汚れ具合、左右のコーキングの劣化の違い、どういった場所にどう保管されていたかは、一目瞭然なのです。ですからキャンピングカーの善し悪しは、屋根でそのすべてがわかるのです。ただ、キャブコンなどは買取時でも屋根の上を見ることはなかなか難しいですからね。買った後に、全てがわかると言った方がいいかもしれません。中古で購入される場合は、できれば屋根を見ておいてください。
また、雨漏りが起きているか、いずれ起きるか、そういった判断も可能です。コーキングが劣化していたり、剥がれていたり、実は外部からの方が、雨漏りは早期にわかるのです。逆に室内からわかるようになった状況は、もう完全に手遅れです。それは誰でもわかる状況でもあるからです。当然車の価値は大幅に落ちることになります。
また屋根は、メーカーの体質、仕上げのレベルもわかる、それが屋根の特性なのです。だから、屋根をみればすべてがわかるというタイトルなのです。
保管状況
キャンピングカーの屋根はそう簡単にメンテナンスできる場所ではありません。私どもプロであっても、危険が伴いますから、足場を組み、メンテナンスいたします。当店でも三重県と東京都の車両拠点において、大型クラス、コースターレベルは足場を組んで、洗車、整備しています。
それこそ一般のユーザーはキャンピングカーを購入したら、屋根を洗うことはめったにないと思います。ですから、購入年月のすべての影響を、屋根はまともに受けています。できることであれば定期的に屋根の洗車、ワックスがけができれば理想です。FRPは強いと言えどもメンテナンスは必要だからです。モーターボートも定期的に陸揚げしてメンテナンスをするものと、ずっと海の上のものとは大きく状態、価値は違ってきます。
ですから、キャンピングカーの屋根は、保管状況、メンテナンス状況が一目瞭然の場所になるのです。また、雪国などの車両は雪や氷の落下でユーザーも知らないうちに凹みができている場合もあり、キャンピングカーだけでなく、一般の車の場合は査定に大きく影響します。
人間と同じく、頭の部分はキャンピングカーにとっても非常に大切な場所です。そんな大切な屋根部分で一番チェックするのは、コーキングの傷み具合ですね。経年劣化、剥がれ、硬化など、コーキングやゴム類が傷んでいると、知らないうちに雨漏りになるからです。
例えば、上記のような天井のつなぎ目のコーキング部分に虫食い状態の傷みがあると、こういった場所からでも、水が染みこんだり、コーキングが剥離していく場合がまれにあります。雨漏りはなかなかわからないものでもあるのです。毛細管現象でちいさなちいさな穴から上に行く場合もあるからです。
ですから、なにごとも早期に対策をおこなうことが大切なのです。こういった部分をしっかり補修していけば、キャンピングカーの雨漏りは起きにくいといってもよいでしょう。
プロ取引の世界では、下見で気にするのは雨漏りです。それこそ漏れたものは、修理が手間だからです。キャンピングカーのオーナーの方は、こまめに屋根のチェックをおこなっていただきですね。それは、購入したビルダーさんに定期的に見てもらうことです。そして早期に手を入れておくこと、そうしておけば雨漏りを起こして車両価値を大きく下げることはなくなるはずです。
仕上げでメーカーのレベルがわかる
上記のソーラーの取り付けビスのコーキング。誰がみても汚いですよね。これはそれなりのトップメーカーですし、まだ2年前に製造された新しいキャンピングカーです。これは建築施工の世界では、完全にアウト。ただコーキングを塗ったというだけのコーキングです。いずれ確実に漏れます。こういった仕上げを当店ではやり直して市場に出すときもあります。
きちんとしたビルダーは、こういったユーザーがみえない場所の仕上げを丁寧に仕上げてきます。キャンピングカーの中古車市場は、きちんとしたメンテナンスをおこなって高額な利益を乗せて販売する中古車店と、何もせず高額な上乗せだけをおこなって販売する両極端の販売手法があるように、新車のビルダーも、見えない部分の施工を丁寧に行う会社と、見えないところだからどうでもいいと、完全に手抜きをしている会社に、面白いほど分かれています。2023年、現在でもです。表向きは綺麗に見せて、裏側は思いっきり手を抜いている会社に、見事に分かれています。無論、どうでもいいところは手を抜いて構わないと思います。ただ、屋根のように見えないけれど重要な場所は手を抜いてはダメですね。
新車販売は当店はいっさいおこないませんし、小売りにも軸足をおいていません。それでも、どこの会社の仕上げ写真なのか、それは書けません。インターネットでは、たとえ事実であっても営業妨害になりますからね。
当店の代表が43年前にキャンピングカーの改造申請を名古屋陸運局で個人で初めて通してから、この43年、きちんと真面目に製造をしているビルダーと、適当な製造をおこなっている会社とはっきり分かれているといいます。
また、中古の買取査定やオークションの成約金額でも、メーカーの市場価値はそれなりに評価され、二極化しています。しかし、まだまだ細かな部分は、まだバレていない、だから上記のようないい加減なコーキングが行われているのです。
逆に、上記の写真は、ナッツRV社のソーラーの施工写真です。実は、同じ機種のソーラーですが、一定の年数(6年)が経過しても、きちんとコーキングが生きています。そしてとても綺麗に仕上げています。綺麗に仕上げることで、コーキング部の亀裂や毛細管現象が起きている場所が、的確にわかるのです。悪い例の写真を見ればわかりますが、亀裂などの発見はとても難しくなります、当然です、仕上げた時点ですでに亀裂が起きているわけですから。
中古車を購入される場合、屋根をしっかり見て買うことです。またしっかり屋根を見せてくれる業者で買うべきです。見せない業者は、屋根のメンテナンスをしていない、屋根で車両価値が違うことの知識すらない、そう断言しておきます。
また、新車を購入する場合は、屋根の仕上げを甘く見る会社からは購入しないことです。屋根を甘く見る業者は、すべてにおいて甘く見る仕事がしてあります。そう断言してもよい。それが「屋根」だからです。ベンチレーターやソーラーの取り付けも見せてもらうことです。
建築設計、建築施工管理の国家資格をメンバーすべてが所有するキャンパーハウスの「買取り屋は見た!」 屋根を見ればすべてがわかる。個々の車の価値だけでなく、会社の姿勢すらわかるのが屋根だと申しておきましょう。
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キャンピングカーライターさんへお願い
昨今、キャンピングライターさんがばれないと思われるのでしょうか、著作権侵害、つまりパクリをおこなわれます。大変残念ですが、個人、法人、二名を刑事告訴させて頂き、書類送検をさせて頂きました。
さまざまな記事は私たちの経験から書かせていただいておるもので、警察対応では、ばれないと思った、そう言われます。無断転載、無断引用は重たい犯罪行為です。
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